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レポーター・アッセイで転写制御を調べる(7月11日)

プログラム担当研究室

  • 生体機能医科学研究室

レポーター・アッセイで転写制御を調べる

私たちのからだを構成する、神経や筋肉などのさまざまな種類の細胞は、ゲノムDNAから遺伝情報を読み出す「転写」の仕組みが巧妙に働いて生み出されます。転写をコントロールしているのは、これまた何種類もある「転写制御因子」というタンパク質です。iPS細胞を作る過程でも、4種類の転写制御因子が利用されました。本講座では、培養細胞とホタルの発光タンパク質・ルシフェラーゼを利用したレポーター・アッセイを使って、転写制御因子のはたらきを調べてみましょう。

レポーター遺伝子の仕組みと利点

ゲノムDNAから、遺伝子が読み出される(RNAが作られる)ことを「転写」と言います。転写されたRNAは、RNA自身が機能を持つ場合もあれば、タンパク質を作り出すこと(翻訳)に使われるものもあります。細胞の中で特定のRNAが、どれくらいの量読み出されたかを簡単に調べる方法として、レポーター遺伝子が利用されます(図1)。
 本講座では、よく使われているホタルの発光タンパク質であるルシフェラーゼ(図2)を使って、その仕組みと、利点を学びます。

さまざまな転写制御因子が互いに協調して転写を活性化する

遺伝子には、どんな種類の細胞でも発現しているものや、決まった種類の細胞でだけ発現するものなど、さまざまなものがあります。例えば、インスリン(血糖値をコントロールするホルモン)は、膵臓のβ細胞という細胞だけで発現しています(図3)。このように、細胞ごとに必要とされる遺伝子がきちんと発現するのは、遺伝子の発現を調節するタンパク質である「転写制御因子」の働きのおかげです。
 本講座では、培養細胞にさまざまな種類の転写制御因子を導入し、レポーター遺伝子(ルシフェラーゼ)の活性を測定することによって、転写制御因子どうしが互いに助け合って働くようすを調べます。