武田怜之雅さんが第136回日本薬理学会関東部会優秀賞を受賞
2017.08.24
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武田怜之雅さんが第136回日本薬理学会関東部会優秀賞を受賞
2017年7月8日(土)武田怜之雅さん(生命医科学研究科・機能構造科学研究室・前期課程1年)が第136回日本薬理学会関東部会優秀賞【口頭発表(大学院生部門)】を受賞しました。
人工誘導プレシナプスを用いた神経活動計測系の開発
発表の概要について
私が所属する研究室では、発達障害における病態生理の分子機構に関する研究を行っております。脆弱X症候群等の発達障害ではシナプス伝達に異常が生じることが知られていますが、有効な治療法がなく、治療薬の探索は急務といえます。しかし、神経活動の測定で従来から用いられる電気生理学的手法はスループット性が低いため、スクリーニングに多大な労力がかかる現状があります。そこで我々は発達障害の創薬のために、シナプス伝達に焦点を当てた、効率の良い神経活動測定系が必要だと考えました。今回の発表では、人工的にプレシナプス形成を誘導する手法を、当研究室で新規開発された神経細胞培養法、ニューロンボール法に応用することで、複数のプレシナプスの活動を同時に、多点でモニターできる測定法を報告しました。今後は、脆弱X症候群の病態モデル動物由来神経細胞・ヒトiPS細胞由来神経細胞を用いたアッセイを検討し、難治疾患に対する薬剤スクリーニングへの応用を目指したいと考えています。
感想、今後の抱負など
学部3年次に研究室に配属されてから現在も継続して取り組んでいる研究成果が評価され、大変嬉しく思います。本研究を進めるにあたって、熱心に御指導頂きました佐々木准教授と、御協力・御助言を頂きました同研究室の皆様に深く感謝致します。
学会に発表者として参加するのは今回が初めてだったので、期待と不安を抱きながら準備、発表に臨みました。当日の発表では質疑応答で少し言葉に悩む場面があり、相手の意図を理解し、自分の考えを整理して相手に伝えることの難しさを実感しました。今回の学会発表は、これからの機会に活きる非常に有意義な経験でありました。この経験を糧に、これからも一層研究に勤しんでいきたいと思います。
学会に発表者として参加するのは今回が初めてだったので、期待と不安を抱きながら準備、発表に臨みました。当日の発表では質疑応答で少し言葉に悩む場面があり、相手の意図を理解し、自分の考えを整理して相手に伝えることの難しさを実感しました。今回の学会発表は、これからの機会に活きる非常に有意義な経験でありました。この経験を糧に、これからも一層研究に勤しんでいきたいと思います。
佐々木准教授からのコメント
今回の研究では武田君自身が画像処理・解析の方法を工夫するなど、主体的に取り組んでいました。質疑応答では厳しい質問もあったのですが、冷静かつ的確に答えていました。発表後に何名かの研究者が研究内容に興味を持って彼に話を聞きに来たのが一番の収穫ではないでしょうか。彼にとって今回が最初の学会発表なので、この経験を忘れずに今後もより一層活躍してくれることを期待します。