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微小管結合たんぱく質の構造機能解析
Structural Biology of microtubule associated proteins
細胞骨格因子のひとつである微小管はすべての真核生物に保存され、細胞分裂や細胞極性の形成に重要な役割を果たします。これらの機能は微小管そのものがもつ極性のためばかりでなく,微小管と相互作用する様々な因子(微小管結合たんぱく質microtubule-associated proteins: MAPs)によるものです。私たちは微小管結合たんぱく質が微小管を介して生体現象に与える影響を、x線結晶構造解析を基盤に分子生物学的手法によって解明することを目指しています。
微小管伸長端結合たんぱく質(+TIPs)
近年微小管の伸長端に直接作用して微小管構造を安定化し、微小管の動的不安定性を制御する微小管伸長端集積たんぱく質(+TIPs)が見つかりました。ですがこれらのたんぱく質群がいかにして微小管と相互作用するかはよくわかっていませんでした。最近になって主要な+TIPsの間の相互作用様式が立体構造レベルで解明されましたが、それらの微小管を介した細胞器官への影響はまだまだ不明なことが多いのが現状です。当グループではこの疑問について分子レベルで理解することを目指します。
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細胞内の微小管伸長端結合たんぱく質EB1 (A. Akhmanova博士提供)
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原核生物の細胞骨格因子の立体構造解析
原核生物には細胞骨格や細胞極性がない、というのがこれまでの通説となっていました。最近になって原核生物にも真核生物様の細胞骨格因子が存在することが発見されましたが、実際に細菌の生命現象にいかに関わっているかはよくわかっていません。当グループではチューブリン様のたんぱく質(FtsZ相同たんぱく質)とその関連因子の細胞分裂・染色体分離への寄与を解明するべく研究しています。 また病原性微生物の毒素遺伝子分配に関係するチューブリン様たんぱく質TubZの構造機能解析を行っています。
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大腸菌の細胞分裂 (Hayashi et al., 2001) |